一般派遣で働いていると、ある職場が気に入ってそこに入社したくなることが少なくないようです。派遣元と派遣先の同意があればそこで入社が決まります。それが少し前の派遣社員の正社員への道でした。
ところが最初から派遣先の職場へ入社することを前提にした派遣契約があるのです。それがこの「紹介予定派遣」です。まず、契約期間(最大6ヶ月)は派遣社員として働きます。その期間中もしくは期間後に派遣先と派遣社員がその職場で継続して働くことを望めば、晴れてその派遣社員は派遣先の社員となれるのです。
派遣社員も派遣先も相手のことを良く知ってから入社することができるのでお互いにとって良い関係なのです。もし、自分に合わないと思えば断ればよいだけですし、派遣先も能力が足りないと思えば、雇わなければよいのです。
私は、基本的にこの「紹介予定派遣」をお勧めしていません。基本的に自分の要求をすべて満たす職場などこの世の中に存在しません。どんな職場であっても我慢は必要ですし、努力も必要なのです。それ以上に、派遣社員であることを誇りに持って欲しいと思っているからです。
派遣社員でいることは社会的なデメリットがたくさんあります。ただ、派遣社員にしか出来ない生きかただってあるはずです。「自分は自分の意思で派遣社員をやっている」という人がひとりでも増えると、派遣業界ももっと楽しく盛り上がるはずです。安易に安定を求めるよりも「自分らしさ」を追求する人生もそんなに悪くはないはずです。