一般派遣で注意したいのが「社会保険への加入を派遣会社が推進している」かどうかです。1ヵ月で正社員の四分の三以上、かつ2ヵ月以上継続して働く場合、労働者には社会保険に加入する義務が生じます。保険料は労働者と会社で折半して負担することになります。
この保険料による会社負担は売上げの1割前後になるようです。「一般派遣」業界の売上げにたいする利益率は3%程度ですので、社員全員が保険加入するとそれだけで赤字になってしまうのです。そういった理由から多くの派遣会社で、保険加入率が低いのが現状です。ただし、行政の監視強化により、大手派遣会社の保険加入率は徐々に上がっているようです。たかが保険と思うかもしれないが、少しでも生活を安定させるために、確実に保険加入できる派遣会社を選ぶことをお勧めします。
ただ、保険に加入しているということはそれだけ時給が下がるものだと覚えておいてください。派遣会社は当然利益をあげなくてはいけません。そのためには派遣社員の時給を下げなくてはならないのです。保険未加入で高時給の派遣会社を選ぶか、それとも保険に加入して少し低い時給の派遣会社を選ぶかはよく考えて決めてください。
また複数の派遣会社へ登録することが可能ですが、あくまでも自分のしたい仕事をするのだというスタンスでいたほうが良いと思います。わたしが若かったころ「好きなことを仕事にすると、仕事が行き詰ったときに逃げ場がなくなる」と言われたことがありました。正論かもしれませんが、その行き詰ったときを乗り越えていくのが人生の楽しみではないでしょうか。多くの派遣社員が困難から逃げずに向き合えるぐらい好きな仕事に就けることを願っています。