平日の仕事と人間関係が大変で、土日はゆっくり朝寝坊したいという人も多いようですが、実はその朝寝坊が心理的にマイナスな状況を生み出していることがあります。
休日の朝をどうやって過ごすかで、平日のストレスもかなり改善されます。ここでは睡眠が与える影響と生活リズムを整えることによるメリットについて、詳しくご紹介していきます。
同じ時間に起きることで体内時計が整う
平日は6時台に起きるのに、休日は8時か9時に起きるという人が多いという統計データがあります。思い当たる節がある人も多いのではないでしょうか。疲れを癒やすためには必要と思うかもしれませんが、起床時間を変えると体内時計がズレてしまいます。
体内時計が乱れると「社会的時差ボケ」と呼ばれる状態を引き起こします。具体的には「だるさ」を感じたり、頭が重くなったりします。たくさん寝たはずなのにまだ眠いというのも社会的時差ボケが原因です。
- 睡眠障害
- 糖尿病
- 抑うつ病
- 肥満
- 認知機能の低下
社会的時差ボケの状態になると、このような病気や体調不良になりやすいことが分かっています。体のことを考えて寝ているつもりが、反対に体にとってはマイナスに働いているというのは残念な結果ですよね。
ただこれは、毎朝同じ時間に起きるだけで解消されます。体内時計は朝起きて光を浴び、朝ごはんを食べることでリセットされます。ということは、休日も平日と同じ時間に起きて、朝ごはんを食べるだけで社会的時差ボケを回避できるわけです。
まずは休日もいつも通りに起きて、カーテンを開けることから始めましょう。また朝ごはんは体内時計を整えるのにとても重要です。平日も休日も簡単なものでいいので、きちんと食べるようにしてください。
マンデーブルーも回避できる
土日は元気いっぱいなのに、月曜日の出社前になると憂鬱な気分になる人いますよね。派遣社員は正社員よりも、ブルーマンデーになりやすいのではないでしょうか。人間関係とか煩わしいですからね。
この月曜日のブルーな気分を「仕方ないもの」と思っていませんか?
実はこの憂鬱な気分も、休日の起床時間を平日と揃えるだけで改善されることがあります。月曜日のブルーな気分は職場に行くのが嫌なのではなく、眠気や疲労度が原因です。リフレッシュできていないから、気分がネガティブになるわけです。
嘘だと思うなら試してみてください。試しに、土日に寝溜めをせずに、いつもと同じ時間に起きて、いつもと同じように朝ごはんを食べる。まず間違いなく、月曜日の憂鬱さは消えているはずです。
眠りの質を上げる5つのポイント
そんなこと言っても、やっぱり眠いし……という人もいますよね。これは普段から睡眠の質が落ちていることが考えられます。余程忙しい職場でもない限り、平日も6時間は睡眠できるはずです。
遅くまでテレビや動画を見たり、SNSをしていたりするから睡眠時間が足りなくなっています。まずはこの部分を改善しましょう。
そのうえで睡眠の質も上げるようにしましょう。睡眠の質を上げるためのポイントは5つあります。
- 体内時計を整える
- 適度な運動をする
- お風呂に入って体温を上げる
- 寝る2時間前はスマホやパソコンを見ない
- 適切な温度と湿度を保つ
体内時計に関してはすでにお伝えしたとおりです。平日も休日も同じ時間に起きることで体内時計は自然と整います。
深く眠るにはある程度の肉体的疲労も必要です。デスクワークの場合、脳は疲れていても、体が疲れていないため眠りが浅くなりがちです。できれば毎日30分ランニングやヨガなどの運動を行ってください。
また、シャワーではなくお風呂に入って体温を上げることも重要です。体温の上げ下げが睡眠の質を高めてくれます。
寝る前にスマホやパソコンを見ないというのは、これまで何度も耳にしたかと思います。できればテレビも避けたいところです。就寝2時間前からは本を読んだり音楽を聞いたりして、ゆっくりと過ごしましょう。
最後の適切な温度と湿度に関しては、次章で詳しく説明します。
室温28℃・湿度40〜60%を維持する
快適な睡眠環境というのがあります。夏場になると眠りが浅くなると感じている人も多いかと思いますが、夏場は室温も湿度も高く、快適な環境でなくなっています。特にエアコンが嫌いという人も多いかもしれませんが、エアコンを使わないことが、逆に眠りを阻害しています。
- 室温28℃
- 湿度40〜60%
快適な睡眠環境を維持するために、1年中室内はこれくらいの室温と湿度になるように設定しましょう。夏場は除湿、冬場は加湿するなどして、湿度管理をしかりと行ってください。
とはいえ、自分の部屋の温度や湿度を知らないことには調整のしようがありませんよね。まずは家電量販店やネットショップなどで温度計・湿度計を購入しましょう。100円ショップにもありますが、あまり精度がよくありません。
とはいえ、1000円程度で売られているもので十分です。お気に入りのデザインのものを1つ購入して、温度と湿度の管理を行いましょう。そのうえで、必要に応じて除湿機や加湿器を購入してください。
まとめ
平日の疲れを癒やすために休日はしっかり寝る。休日はゆっくり寝れるから金曜日と土曜日は遅くまで起きている。そういう習慣が付いていると、社会的時差ボケやマンデーブルーになりやすく、心も体も休まりません。
本当に体のことを思うなら、平日も休日も同じように生活するのが基本です。もちろん、たまになら夜更ししても構いませんが、それでも朝は一旦同じ時間に起きるようにしましょう。
休日の朝に起きるのを楽しみにするために、特別な朝ごはんを用意しておくのもおすすめです。いつもよりも上質な食パンやフルーツを買っておくだけでも、「起きよう!」という気持ちが湧いてきます。
また、平日の疲れは平日のうちに癒やすために、眠りの質を向上させましょう。寝る前にスマホやパソコンを見ないのはもちろんのこと、室温や気温を管理して、快適な睡眠環境を整えましょう。