同じ仕事をしている派遣社員同士でも派遣単価や時給がまったく違うことがあります。
後から入ってきた人が、大して仕事ができるわけでもないのに自分よりも時給がいいなんていうこと、派遣の世界では珍しいことではありません。
ただその理由を知らないことには納得できませんよね(理由がわかっても納得出来ないかとは思いますが)。
ここでは同じ派遣社員、同じ仕事でも時給が違う理由について説明します。
派遣会社によって時給は違う
派遣先から派遣会社に支払われるお金の基準となる派遣単価が派遣会社Aと派遣会社Bで同じであったとしても、派遣会社Aから派遣社員に支払われる給料と、派遣会社Bから派遣社員に支払われる金額は一致しません。
中間搾取とも揶揄されることもあるのですが、派遣会社はなにも仕事の斡旋だけをしているわけではありません。派遣社員の教育に力を入れている派遣会社もあれば、派遣社員の福利厚生に力を入れている派遣会社もあります。
派遣会社は派遣社員を抱えるのに経費がかかります。
派遣社員に支払う比率が高くなれば派遣社員は集まりやすくなりますが、会社の収益も下がってしまうことにもなります。
ですので派遣社員が稼いできたお金をどのような比率で分配していくかは派遣会社の経営ノウハウなのです。そしてそのノウハウの結果、派遣会社によって派遣社員に支払う金額が異なってしまうのです。
これを改善するには派遣会社を移るしかありませんが、同じ派遣先のまま派遣会社を変えるわけにはいきませんので、非常にリスクのある対応になります。
よほど納得出来ない金額差でない限り、黙って受け入れるしかありません。
同じ派遣会社でも時給が異なる理由
同じ派遣会社でも派遣先に入ったタイミングで派遣単価が違うことはよくあることです。
景気が悪く派遣先の業績が悪いときに派遣に出た人と、世の中の景気が良くて、高時給でないと人が集まらないときに派遣に出た人とでは、明確に時給が変わってくるのです。
本来はこの格差を埋めるのが派遣会社の営業さんの仕事なのですが、派遣会社の営業さんのほとんどがそこまで交渉するエネルギーを持ち合わせていません。1人で何十人、何百人も抱えている場合は、派遣単価の交渉をする時間もありません。
とはいえ同じ派遣会社で同じ仕事をして時給差が出ることを納得して働き続けることは難しいですよね。
こういうときは同じ派遣先に留まり続けようとせずに、派遣契約の更新をしない覚悟で時給交渉をしてください。
有能な営業担当さんであれば派遣先に相談を持ちかけてくれますし、無能な営業担当さんであれば時給アップは望めませんが、そこはむしろ見切りのつけ所です。
同じ派遣会社、同じ仕事で時給に納得出来ない差があるときは、派遣会社の変更も含めて、契約終了前提での時給アップ交渉を派遣会社の営業さんに行ってください。
「派遣単価=あなたの評価」と考えてください
「あなたにはすごく頑張ってもらっている」という言葉だけの評価には何の意味もありません。派遣社員の評価は派遣単価がすべてです。
もし自分よりも仕事ができないと思う人のほうが派遣単価が高いような場合、いかなる理由があろうとも派遣単価のアップを要請してもかまいません。
ただし注意しなくてはいけなのは派遣単価と時給の関係は派遣会社毎に違うということ。
基本的には派遣単価が上がれば時給も上がる仕組みですので、あまり気にする必要はありませんが、他の派遣会社の人を指して「あの人の時給より私の時給が低いのはおかしい」と主張するのはNGです。
派遣先はどちらにも同じ派遣単価で仕事をしてもらっているかもしれません。その場合は、派遣会社内だけの問題ですので、派遣先に対して派遣単価を上げるように要請するのは派遣会社にしてみれば理不尽な要求になります。
まとめ
派遣社員の時給は派遣されるタイミングや、派遣会社のシステムによって同じ仕事をしていても変わってくるということは日常的にありえることです。
それらに対して一喜一憂しないことが一番ですが、あまりにも理不尽すぎる金額差があるような場合は、派遣会社の営業さんに対して時給アップのための交渉を行ってください。
それでも金額差が埋まらないようであれば、派遣契約を次の更新のタイミングで終了させて、新しい派遣先を見つけてみませんか?
派遣社員の代わりがいくらでもいるように、派遣先や派遣会社の代わりもいくらでもあります。時給や派遣単価は自分の評価です。正しく評価してくれない派遣先や派遣会社にいつまでも留まってもストレスが溜まっていくだけです。
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