派遣社員は時給制ですし、残業をあまりさせてもらえないことも多いため、収入面では少し不安という人もいますよね。普段はなんとか生活できていても、GWやお盆休みが大型連休になると、生活費がカツカツになってしまいがちです。
そういうときは、派遣以外の副業を組み合わせて稼ぎたいところです。ただし、派遣社員とはいえ自由に副業ができるわけではありません。ここでは、どんな副業なら認められるのか、派遣会社や派遣先に叱られない副業の始め方をご紹介します。
派遣社員は副業をしてもいいのか
副業をするといっても、そもそも派遣社員が副業をしてもいいのかどうか気になりますよね。この考え方としては正社員とまったく同じです。会社が認めてくれれば問題なく副業できます。
ここでいう会社というのは、テンプスタッフやリクルートスタッフィングなどの派遣会社のことです。派遣期間中は、これらの派遣会社の社員という立場になりますので、派遣会社の就業規則に従わなくてはいけません。
派遣会社の中で、明確に副業を禁止しているのはスタッフサービスだけです。その他の派遣会社では「会社が認めれば」としています。ここで書かれている会社は、派遣会社ではなく派遣先だと考えられます。
少し複雑になってしまいましたが、「派遣先がOKを出してくれれば、派遣会社もOK」というのが基本的な考え方です。
派遣先に副業を認めてもらう方法
派遣社員が副業をするには、派遣先が認めてくれる必要があります。でもそんなこと可能なのでしょうか?
これは派遣先によります。あまり喜びはしないかもしれませんが、例えば派遣先が10連休になったとしたら、契約している派遣社員の生活が苦しくなることくらいは派遣先の担当者も理解しています。
また、副業が必要なのは時給が足りていないのが原因です。「時給はアップしないけど副業もNG」とすると、派遣社員から更新を断られる可能性もあります。「時給は上げられないから、副業でなんとかして」というのが派遣先の本音です。
ですので、どう話を持っていくか、そしてきちんと人間関係を築けているかで認めてもらえるかどうかが決まります。
人間関係が築けていれば「連休中があって生活が苦しいので、アルバイトしていいですか?」と聞くだけで、OKをもらえることがあります。短期の副業なら「副業」とは言わずに「アルバイト」と伝えるのがポイントです。
継続的な副業の場合は、ちょっと難しいかもしれません。ただ、「友だちの手伝い」や「家業の手伝い」とすれば認めてもらえることもあります。ただし、基本的には休日に働くというのが重要です。
業務終了後の副業となると、NGとされることが多いので気をつけてください。
隠れて副業することは可能?
反対されたり手続きが必要だったりすると、許可をとっての副業は面倒ですよね。では、派遣先や派遣会社に隠れて副業することはできるのでしょうか?結論からいえば「ほとんどのケースで可能」です。
まず、周りの人に言わなければ派遣先にバレることはありません。派遣会社も副業をしていることを知る方法は基本的にはありません。住民税の天引きを行っている派遣会社であれば、前年度の収入(支払総額)と住民税が不一致となるため、他に収入があるのがバレる可能性があります。
住民税は前年度の年収によって決まります。前年度の年収が300万円だった場合には、16.4万円の住民税を翌年に支払います。ところが、副業で100万円稼いでいた場合には、23.8万円の住民税になります。
派遣会社にしてみれば、16.4万円を分割で天引きだと思っていたのに、国からは23.8万円と言われるわけですから、他の収入があることは明らかです。
ただし、実際にはほとんどの派遣会社で住民税の天引きはしておらず、派遣社員個人の収入を把握していません。仮に天引きにしていても、そこまでチェックしていません。
なぜなら株式投資などで利益が発生したときにも住民税がアップするためで、住民税が違うだけでは副業なのか、投資による利益なのかまでは判断できないことから、実際のところは管理不可能な状態にあります。
とはいえ、基本的にはきちんと許可を取るようにしましょう。許可を得られないけど、どうしても生活費が足りずに困っているという場合、推奨はしませんが、隠れての副業も仕方ないかと思います。
派遣社員に適したおすすめの副業
最後に派遣社員に適した副業についてご紹介しておきます。
- クラウドソーシングなどの在宅ワーク
- 単発で完結するアルバイト
おすすめの副業はこの2種類です。自宅でできる仕事、もしくは派遣の仕事がない日にできる仕事のいずれかです。それぞれの副業について、もう少し詳しくご紹介していきます。
クラウドソーシングなどの在宅ワーク
派遣とはいえ派遣先のお仕事がメインですので、時間を拘束されるタイプの副業はおすすめできません。そういう意味で、自分のペースで自宅でゆっくりと働くことができる在宅ワークが副業には最適です。
最近人気なのがクラウドソーシングで、ウェブサイトなどに掲載する記事作成やキャラクターデザイン、WEBページ作成などの簡単なお仕事を自宅で行うことができます。
流れとしては、クラウドソーシング会社が案件を受け、それを登録会員に対して「この仕事できる人いる?」と提案し、対応できる人が受注して作業を行い納品します。
仕事にもよりますが、時給1000〜2000円程度になる案件もあり、自分のスキルを活かして稼ぐことができます。時間が自由ですので、平日の帰宅してからでも作業できるというメリットもあります。
人気クラウドソーシングサービス
単発で完結するアルバイト
クラウドソーシングは慣れてくると稼ぎやすい副業ですが、ある程度のスキルが求められるのもあり、誰にでも適しているわけではありません。手っ取り早く確実に稼ぐならやはり時間給で仕事ができるアルバイトがおすすめです。
できれば土日で出来る単発バイトを行いましょう。これなら、派遣先の仕事に影響を与えることもありません。普段の仕事とは違いますので、疲労はあるかもしれませんが、気持ちはリフレッシュできます。
単発でできるアルバイトは意外と多く、連休中だけのアルバイトなどもあります。自分が稼ぎたい金額に合わせて、無理のない範囲で仕事しましょう。
まとめ
派遣社員でも派遣会社や派遣先が認めてくれると、アルバイトなどの副業が可能です。ただし、スタッフサービスだけは副業を禁止していますので、副業をしたい場合には、他の派遣会社を利用しましょう。
とはいえ、派遣社員は住民税を自分で払うケースがほとんどですので、副業をしても基本的にはバレることはありません(原則としてきちんと許可を得てやるべきですが)。そのあたりは、自分で判断してください。
派遣のお仕事をしながらの副業は、クラウドソーシングのような在宅ワーク、もしくは土日などの本業のない日に単発で終わるアルバイトを行いましょう。