マンパワーグループ雇用予測調査から考える派遣社員の備え

総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社が2020年第3四半期(7-9月期)における企業の雇用計画を尋ねた「マンパワーグループ雇用予測調査」の結果を発表しました。今回はこの効用予測調査の結果を踏まえて、派遣社員がこれからどう備えていくべきかについてお話します。

今後の派遣契約が回復していくのか、それとも減っていくのか気になっている派遣社員も多いかと思いますので、ぜひ参考にしてください。

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2020年第3四半期は増員予定だが勢いはない

マンパワーグループが調査したのは今年の7〜9月の雇用計画で、4〜6月に比べて変化するかというもので、18%が増員予定で9%が減員予定となっています。この結果からすると9%の増員となっています。これは明るい兆しと思うかもしれませんが、過去の調査結果を見ると、そうとも言えないことがわかります。

毎年4月は新入社員がいるので純雇用予想が高くなっていますが、それでもここ数年の第3四半期は20%前後をキープしていました。ところが、今年は9%しかありません。これは単純に昨年までの半分しか案件がないということになります。

もちろん派遣社員だけでなく正社員や契約社員も含めてのことですが、シンプルに考えれば案件数が激減します。仕事を選ばなければそれなりに派遣先があるかもしれませんが、自分の希望する条件では見つからない可能性があります。

特に落ち込みがひどいのが名古屋で、東京や大阪は「いつもよりも仕事が見つかりにくい」くらいの感覚で済むかもしれませんが、名古屋はかなり厳しい状況になることが予想されています。

業種でいえば金融・保険・不動産・運輸・公益・サービスの仕事では人手不足になる傾向もありますが、ほとんど人材を必要としていない業種もあります。自分の分野がそこに該当する場合にはかなり注意が必要になります。

派遣社員はどう備えていくべきか

マンパワーグループの調査結果を踏まえて、派遣社員はどう立ち振る舞えばいいのでしょう?

  • 派遣に出ているなら安易に契約終了しない
  • 派遣が途切れているならアルバイトでもいいので仕事を探す
  • 副業も含めて収入源を増やしておく
  • 起業はおすすめしない

まず現在派遣に出ているなら、なんとしてでもそこに残れるようにしましょう。派遣単価を下げられてでもここは耐えてください。派遣終了になったあとに行ける職場が少ないわけですから、あまりにもリスクが高すぎます。

そして新型コロナウイルス感染拡大にともなって派遣終了になっている人は、次の四半期も派遣先はないかもしれない前提で動きましょう。具体的にはアルバイトを探してください。日雇いでもシフト制でも構いません。家の近場で募集しているお店があったらどんどん面接をしてもらいましょう。

副業という形で稼ぐのもありです。例えば最近話題のウーバーイーツの配達員でもいいですし、アフィリエイトやライティング、プログラミングなどの仕事でも構いません。とにかく自分で稼げる方法を見つけて1円でも多く稼ぎましょう。

ただし、この時期に起業するというのはおすすめできません。いまは新しいことをするのに最悪のタイミングです。資金が十分にあるならここがチャンスと攻めてもいいのですが、そうでないなら今は守りに入りましょう。間違っても知らない人のうまい話には乗らないようにしてください。

節約生活を徹底して貯蓄を増やそう

まさかとは思いますが、特別定額給付金の10万円で好きなものを買ったなんてことはありませんよね?派遣社員として働いているなら、この10万円は貯蓄以外に選択肢はありません。もちろん家賃などの支払いがあるならそこに使うべきお金です。

でも現時点で支払いに使わなくてはいけないというのは、かなり絶望的な状態にあります。すぐにでもお金を稼がないとすぐに破綻します。そういう人はあれこれ贅沢言わず、引っ越しになって働きましょう。

そして非正規雇用として働いている人は、徹底して節約しましょう。欲しい物を買うのは落ち着いてからです。今は生活のムダを徹底してカットし、貯蓄を増やしてください。あたり前ですが割高なデリバリーを頼んだりしないでください。

自炊して食費を限界まで削ってください。光熱費もできるかぎり減らしましょう。世の中の状況が元に戻るまでは、守りに入って耐えるしかありません。最低限の自分への投資は必要ですが、7〜9月は派遣契約することそのものが難しくなります。

この期間に派遣に出られないことも想定して投資しましょう。何よりも10月以降にどうなるかも見えません。世界の株価は落ち着いていますが、世界情勢を考えれば明らかにありえない価格になっています。どこかで弾ける可能性もあり、そうなると不景気へと一気に傾いてしまいます。

仕事がない可能性を考えて、ここからは徹底した節約生活を目指しましょう。

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